数あるイタリア車の中で、“最高級4ドアサルーン”と称されるのがマセラティ・クワトロポルテだ。
クワトロポルテとはイタリア語で「4つのドア」という意味であり、まさにネーミングからしてこの称号を得るに相応しいモデルといえる。
1994年のトリノショーでデビューした先代モデルはパーソナルクーペのビトゥルボがベースであったため、4ドアサルーンとはいえボディサイズは小さく、公用車向けとは言い難かった。しかし、2004年2月に日本導入された現行モデル(5代目となる)は、全長5060mmという堂々たるビッグサルーンへと進化。メカニズムはクーペ&スパイダーシリーズのものをベースにしており、エンジンは401psの爽快パワーを発揮する4.2LのV8 DOHCユニットを搭載。ミッションはMDSと呼ばれる2ペダルのデュアルセレクト6速ATを採用する。このシステムは、フェラーリのF1マチックやクーペ&スパイダーシリーズ搭載のカンビオコルサと同様だが、よりオートマチックに近いチューニングが施されている。

マセラティの伝統的デザインをより現代的にアレンジした独特の流麗なボディラインは、これまで数々の名車をデザインし、今も第一線で活躍し続けている老舗カロッツェリア・ピニンファリーナの作。しかもチーフデザイナーは日本人・奥山清行氏と、日本人にとって実に誇らしいファクターが存在する。
そして室内を覗けば、極めて上質なウッド&レザーが奢られた豪華内装に心を奪われる。このインテリアは3タイプのウッドパネル、10タイプのレザーシートから自由にデザインセレクトすることが可能。加えて15色のボディカラーや多彩なオプション装備も自在にチョイスできるため、オーナーはオーダーメイド感覚で“自分だけのクワトロポルテ”を構築することができるのだ。
普遍のライバルとしてはイギリス車のジャガー・XJシリーズが挙げられるが、クワトロポルテの持つ高性能スポーツサルーンのポテンシャル、そして存在感は、比肩など困難な唯一無二の事象である。
